県立高校の入試システム
愛知県の公立高校入試には推薦選抜、特色選抜、一般選抜の3種類があります。居住区域によって尾張学区と三河学区の2学区に分かれ、加えて学区ごとにAグループとBグループとに分かれます(尾張学区は1群と2群に分かれており、各群でAグループ、Bグループの合計4グループに分かれています。1、2群共通校もあります)。
推薦選抜・特色選抜の特徴
推薦選抜は、すべての公立高校、学科で実施されます。その学校(学科)が第1志望であるのを前提に、各高校が示す基準を満たして中学校長の推薦を受けられることが出願の条件です。
選抜は、中学校長が登録する「調査書情報(内申書)」および「推薦情報」、面接(10分程度)と、特別検査(専門学科の一部で行われる実技検査など)により総合的に合格者が決定されます。
特色選抜は2023年度入試からスタートした新しい選抜方法です。推薦選抜とは異なり、農業や工業、理数やスポーツ科学などの専門学科や、地域に根差した特色ある教育を行っている高校の一部で実施されています。
面接に加えて、作文、プレゼンテーション、基礎学力検査(国語・英語・数学の基礎程度)、特別検査(実技試験)のうちから1つが課されます。その高校(学科)で学ぼうとする意欲、関連する分野での能力や適性を重視しているようです。また、志願者本人による「志望理由」の登録も必要です。
一般選抜の特徴
公立高校の一般選抜では、最大2校まで受験校を選択できます。
「普通科」は、尾張、三河の2学区のうち自分の居住する学区の高校を受験でき、尾張学区は「第1群」「第2群」から選択します。三河学区は学校群の選択はありません。選択した学校群のうち、A・Bグループから1校ずつ選択し、一方を第1志望校、他方を第2志望校とします。なお、第1志望校1校のみの出願も可能です。
「専門学科・総合学科」は、愛知県全県で1学区です。居住地にかかわらず、県内すべての高校へ出願可能です。A・Bグループから1校ずつ選択し、一方を第1志望校、他方を第2志望校とします。なお、第1志望校1校のみの出願も可能です。グループが異なっていれば、普通科との併願も可能です。ただし普通科については上記の通り学区の制限がありますので注意してください。
選抜は、複数の選抜資料(「調査書(内申書)」「学力検査」「特別検査(音楽科や美術科、スポーツ学科の一部で実施)」「面接(各高校が実施を判断)」)により総合的に校内順位、合格校が決定されます。
「調査書(内申書)」や「学力検査の成績」などの資料をもとに、高校側が一般選抜における「校内順位」を決定します。校内順位は、各高校・学科があらかじめ選択する次のⅠからⅤの5通りの方式によって総合的に行われます。
・Ⅰ (評定得点90点)+(学力検査合計得点110点)→200点満点
・Ⅱ {(評定得点90点)×1.5}+(学力検査合計得点110点)→245点満点
・Ⅲ (評定得点90点)+{(学力検査合計得点110点)×1.5} →255点満点
・Ⅳ {(評定得点90点)×2} +(学力検査合計得点110点)→290点満点
・Ⅴ (評定得点90点)+{(学力検査合計得点110点)×2} →310点満点
※評定得点は、調査書9教科の評定合計を2倍にした数値(最高90点)です。
※学力検査は、各教科22点満点×5教科=110点満点です。
決定した校内順位をもとに、学校間で合格者の調整を行います。
2校受検者が第1志望校、第2志望校ともに一般選抜の募集人員内にいるときは、第1志望校での合格者となり、第2志望校の合格候補者からは抜けます。第2志望校では、その抜けた人数分を受検者の中から繰り上げていき、合格者を決定します。各高校・学科がこの作業を繰り返し、最終的な合格者が決まります。合格者の発表は、A・Bグループとも同じ日に一斉に行われ、Web上で確認できます。
合格者の発表は、A・Bグループとも同じ日に一斉に行われ、Web上で確認できます。
私立高校の入試システム
私立高校入試も公立高校と同様に、推薦入試、特色入試、そして一般入試の3つの入試システムがあります。
私立高校の推薦入試では、その学校が定める基準をまずクリアする必要があります。入試は書類審査(調査書など)、面接、基礎学力試験(英語・国語・数学の3教科が多い)が主流ですが、高校や学科により作文や実技を課すところもあります。
特色入試では、書類審査で「自己推薦書」が求められる場合もあります。加えて面接、基礎学力試験(英語・国語・数学の3教科が多い)、実技(高校や学科による)が課されます。
一般入試では、おもに5教科もしくは3教科の学力試験のみという高校が多いですが、一部で面接や実技試験を行うところもあります。
推薦入試の特徴
多くの私立高校では10月~12月頃までに、入試要項や学校説明会において推薦基準を公表します。その基準を満たし、中学校長の推薦を受けられることが出願の条件です。
また、英検等の資格、生徒会や部活動での活躍などをプラス評価する学校もあります。
合格したらその学校へ入学することが前提ですので、公立高校を含めて他の学校を受験することはできません。
特色入試の特徴
その高校を第1志望としている人で、求められる生徒像や条件を満たしていれば、中学校長の推薦がなくても出願できる入試です。
入試は面接や基礎学力試験が主流ですが、特に面接では「自己アピール」としてプレゼンテーションが求められる場合もあります。
推薦入試と同じく、合格した場合はその学校へ入学することが前提ですので、公立高校を含めて他の学校を受験することはできません。
一般入試の特徴
私立高校の一般入試は、公立高校の入学者選抜よりも前に実施されます。また私立高校は学校によって入学試験日が異なるため、日程が重ならなければ複数の学校を受験することができます。
私立高校の一般入試は、学力試験がメインです。一部の高校や学科、コースによっては面接や実技試験も行われます。
調査書(内申点)については「参考程度」とする高校が多いですが、中には具体的に点数化したうえで公表するところもあります。
学力試験は「国語・数学・英語・社会・理科」の5教科もしくは「国語・数学・英語」の3教科で実施されます。受験する私立高校の教科数は、必ず確認しておきましょう。
公立高校とは違い、私立高校では独自に入試問題を作成しているので、試験の難易度、出題傾向が学校ごとに異なります。私立高校を受験する場合は、過去問題を確認して高校別の対策を行う必要があります。また、英語ではリスニング試験を行う学校もありますので、こちらも事前によく調べておきましょう。
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