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高校受験に失敗!その後の進路と親の役割

最終更新日:2023/01/09

高校受験を控えた中学生の保護者にとって、受験の失敗は絶対に避けたいことの一つでしょう。

しかし、定員数オーバーの高校を受ける限り、不合格になる可能性はゼロではありません。また、合格間違いなしといわれている生徒でも、試験当日の体調不良や予期せぬトラブルなどで、実力を発揮できないこともあります。

では、高校受験に失敗した場合、その後の進路はどうなるのでしょうか。受験に失敗した子どもに対して親が果たすべき役割とともに見ていきましょう。

高校受験の失敗が人生におよぼす影響

最初に、高校受験の失敗がどれくらい人生に影響をおよぼすのかを知っておきましょう。

子どもの人生を長期的な視点でとらえ、大学進学や就職まで考えた場合、高校受験の失敗が人生に影響することはほとんどないといってよいでしょう。

そもそも、高校受験でレベルの高い第一志望校へ進学できても、難関大学に受かる保証はありません。大学の付属高校へ進学した場合でも、内部進学で希望の学部に行くためには数々の条件をクリアする必要があります。

逆に、ライバルの少ない第二志望校へ進学して上位の成績を維持するほうが、希望大学・学部の指定校推薦枠を手に入れやすくなるかもしれません。

このように考えると、高校受験の失敗よりも「どれだけ有意義な高校生活を送るか」のほうが、その先の人生におよぼす影響が大きいといえます。

高校受験に失敗したあとにとりうる進路

高校受験に失敗しても、その後の進路にはさまざまな選択肢があります。

併願校に進学する

第一志望校に受からなかった場合、多くの人が併願校に進学します。併願校に進学するのは不本意かもしれませんが、悪いことばかりではありません。

通常、併願校は第一志望校よりも学力面で余裕のある学校なので、入学後は上位の成績をねらえます。学習面での不安も少ないため、自信にもつながるでしょう。

公立高校の二次募集を受験する

併願校を受けていない場合、あるいは併願校も不合格だった場合は、すぐに公立高校の二次募集をチェックしましょう。

公立高校の二次募集は定員割れがあった場合にのみ実施されるため、希望の高校があるとは限りません。しかし、合格すれば4月から全日制高校へ通えます。

定時制・通信制高校へ行く

二次募集で行きたい高校がない場合は、定時制高校や通信制高校へ行くのも選択肢の一つです。

通信制高校は、必要な単位を取れば3年で卒業できます。定時制高校でも、最近は3年で卒業できるコースが設置されている場合が少なくありません。

いずれの場合も、卒業すれば高卒資格が得られますし、大学受験もできます。

高認を受ける

高卒資格にこだわらなければ、高認(高等学校卒業程度認定試験)を受ける選択肢もあります。

高認に合格すれば、大学受験も可能です。受験する日の年度の終わりまでに16歳になる人ならだれでも高認を受験できるため、早めに合格して大学受験対策をするのもアリでしょう。

高校浪人する

どうしても第一志望校へ入学したい場合は、高校浪人を選択することになるでしょう。

しかし、高校浪人すると同級生と同じタイミングで卒業できませんし、大学受験も1年は遅れることになります。また、次の年に志望校へ入学できても、年齢差などからまわりとなじめないかもしれません。

このようなデメリットやリスクを本人が受け入れられない場合は、高校浪人を選ぶべきではないでしょう。

就職する

最終的に進学を選ばない場合は、就職することになるでしょう。

就職すればほかの人より早く収入を得られますし、社会的な自立も目指せます。

しかし、中卒で就ける仕事はそれほど多くありません。求人数が少ないため、希望の職業に就くことも難しいでしょう。就職後も、待遇面で不利になるおそれがあります。

そのため、安易に就職を選択するのはおすすめできません。

高校受験失敗後に親がやるべきこと

それでは、実際に子どもが高校受験に失敗した場合、親は子に対してどのようなことをするべきなのでしょうか。

もちろん、高校受験の失敗が将来にはそれほど影響がないこと、第一志望校に入れなくても選択肢はたくさんあることなどは、折を見て伝えるべきでしょう。

しかし、「今」を乗りこえなければ「明日」は来ません。ここからは、高校受験失敗という現実に直面している子どもに対して、親がどのように接するべきかを解説します。

気持ちを受け止める

まず、本人の気持ちをしっかりと受け止めてあげてください。

ツラさ・悔しさ・悲しさを一番感じているのは、受験した本人です。子どもの性格によって、対応やかけるべき言葉は違ってきますが、近くにいる親が本人の気持ちを理解し、受け止めることがとても重要になります。

もちろん、親として言いたいことはあるでしょう。しかし、なじったり責めたりする言葉は子どもを傷付けるだけではなく、信頼関係を損なう原因にもなります。

今後のためにも、自分の気持ちはぐっとおさえ、子どもの気持ちにしっかり寄り添ってあげてください。

結果ではなく過程をほめる

高校受験の結果ではなく、合格を目指した過程をほめてあげてください。たしかに、「努力が足りない」「もっとがんばれたはず」などの思いもあるかもしれません。しかし、子どもが一生懸命がんばった結果なのですから、けっして責めないでください。

がんばった経験は、たとえ結果がともなわなくても一生の財産になるものです。親が努力を認め、がんばった過程をほめれば、子どもの自己肯定感を育てることにもつながるでしょう。

不安を取り除く

気持ちを受け止め、子どもの努力を認めてしっかりとほめたあとは、子どもが抱えている将来への不安を取り除いてあげましょう。

まず、高校受験の失敗で人生が終わるわけではないことをしっかり伝えてください。そして子どもの気持ちが落ち着いたら、これから先のことを一緒に考えましょう。

どの高校へ行っても、大学は受験できます。高校へ行かなくても、高認に合格すれば大学進学は可能です。

高校受験の失敗がその後の人生にそれほど影響しないことに気が付けば、子どもの気持ちも少しずつ前向きになってくるでしょう。次のステップに踏み出すためにも、子どもの不安を取り除き、安心させてあげてください。

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