大学受験の学部選びのポイント!大学の主要学部を学問系統別に紹介
最終更新日:2020/04/10
大学受験の勉強を効率的に進めるには、なるべく早めに受験のゴールとなる学部や学科、将来的な進路を決めておくのが理想です。
そこでこの記事では、学問系統別に、大学の主要学部の特徴と、実際に学べる内容、目指せる職業やキャリアをご紹介していきます。
目次
人文科学系の特徴と代表的な学部、将来的に就きやすい職業
人文科学系とは、言葉や文字、歴史、心理、風俗といった、人間が蓄積してきた知恵の総体である文化をあらゆる角度から研究し、未来に向かい新たな文化を生み出すことを目指す系統です。
たとえば心理学科では、人の心の動きから教育や発達、犯罪などについて模索をしていきます。
これに対して日本文学科では、小説などの文学作品を読みながら、宗教観や歴史的背景、そして作者という人間を深めていくのが一般的です。
多くの大学では、文学部内に以下のような学科や専攻を設置する傾向があります。
- 文学、語学の分野:国文科、日本文学科、英文学科、ドイツ文学科 など
- 歴史学、地理学の分野:史学科、地理学科、日本史専攻、考古学専攻 など
- 文化学の分野:文化人類学、民俗学、比較文化学 など
- 心理学、哲学の分野:心理学科、人間科学科、人間社会科学科、哲学科 など
人文科学系の学部から就きやすい職業・キャリア
物事に対して深い洞察をおこなう人文科学系学部の出身者は、新聞や書籍などの編集者や記者、ジャーナリストに就くことも多いです。
また、文学科出身の場合は、得意な語学力を活かして通訳や翻訳、外交官として活躍する人もいます。博物館の学芸員も、非常に人気の高い人文科学系出身者の就職先です。
社会科学系の特徴と代表的な学部、将来的に就きやすい職業
社会科学系では、社会における人間の行動を科学的かつ体系的に学びます。そして、習得した知識を使って社会問題の分析や解決をしていくことが一般的なゴールです。社会科学系には、以下のような学部学科があります。
- 法律学の分野:法学部法律学科、法文学部法経学科、人文社会科学部・法学コース など
- 政治学の分野:法学部政治学科、政治経済学部政治学科 など
- 国際関係学の分野:国際関係学部、総合グローバル学部 など
- 経営、経済、商学の分野:経済学科、経営学科、ビジネスマネジメント学群 など
- 社会学の分野:社会学部、現代社会学部、社会イノベーション学部 など
社会科学系の学部から就きやすい職業・キャリア
社会科学系の出身者は、高い専門性を使って企業社会を支えるコンサルタントや、ビジネスマンを目指すことも可能です。
また、弁護士や税理士、公認会計士といった専門資格を持つ士業を目指す人が多いのも、社会科学系の特徴となります。行政実務や公共社会のルールを修得した場合、公務員試験を受けて国や地方自治体で働くことも可能です。
自然科学系の特徴と代表的な学部、将来的に就きやすい職業
自然科学系は、再現可能な実験や観測に基づき自然界を知ることで、日常生活における諸問題の見方を変えていく学問です。この分野には、以下のような学部学科があります。
- 理学の分野:理学部数学科、物理学科、化学科、生物学科、地学科 など
- 工学の分野:工学部機械工学科、情報工学科、建築工学科、航空宇宙工学科 など
- 医学の分野:医学部医学科、歯学科 など
- 農学の分野:農学部農学科、生命環境学部、環境園芸学部 など
自然科学系の学部から就きやすい職業・キャリア
自然科学系で最も多いのは、その学科で学んだ知識や技術を活かせる業界に就職するという道です。たとえば医学部の場合、大半の人が在学中に国家試験を受けて、医師や看護師になります。
また、工学系においても、建築工学科であれば住宅メーカーや建設会社、情報工学科の場合はソフトウェア開発会社のように、自身の出身学部と関連性の高い業界に就職するのが主流です。
総合系の特徴と代表的な学部、将来的に就きやすい職業
総合系に分類される学問や学部学科は、以下のように非常に多岐にわたります。
- 教育学
- 教養学
- 芸術学
- 生活科学、家政学
- 福祉学
- 環境学
- スポーツ科学
- 人間学
- 情報学
近年の総合系学部で多いのは、文系・理系や、人文科学系・自然科学系といった垣根を越えて、さまざまな分野を幅広く学ぶことをコンセプトにする学科です。
たとえば、経営情報学科では、理系の情報処理技術と統計学、文系の経営学を横断的に学ぶカリキュラムとなっています。
また、スポーツ科学系では、スポーツと経営、心理学、健康福祉などを組み合わせて学ぶことで、高齢化社会へと進む地域社会などでも活躍できる人材を育成する学科もあるのです。
総合系の学部から就きやすい職業・キャリア
総合系のキャリアの大きな特徴は、学問系統や文系理系の垣根を越えて学ぶことによって、従事できる職業や業界の選択肢が豊富なことです。ですから、学部によっては大学で勉強をしながら、自分に合う仕事や将来のキャリアパスを模索することも可能となります。
ただし、これはどの学問系統にも言えることですが、教員免許や社会福祉士などの資格取得をするときには、単位のとり方なども変わってきます。どの学部に進む際にも、キャリアパスなどの情報収集だけは早めに済ませておくようにしてください。
もっと詳しく知りたい!「学部学科がわかる本」をチェック
四谷学院の「学部学科がわかる本」は、各学部で学べる科目や、憧れの職業に就くための勉強方法が、とても良くわかるようになっています。
Web版もあるので、ご興味がある方は、ぜひ以下のページをチェックしてみてください。
こんな記事も読まれています
前の記事 » 大学受験で不合格になる人or合格する人、その差はいったい?勉強方法の違いを解説
次の記事 » 勉強を習慣化できない理由とは?今すぐできる習慣化のコツを解説