文部科学省が大学にコロナ禍に対する配慮を要請!その内容は?
最終更新日:2020/10/16
新型コロナウイルス感染症の影響で学習の遅れが懸念されるなか、文部科学省は全国の大学に対して、大学入試を受ける受験生に対する配慮を要請しました。
いまだ検討中の内容も多いですが、今回は文部科学省が大学に要請した配慮の内容と、大学の対応状況をご紹介します。
目次
文部科学省が大学に要請した配慮は大きく分けて2つ
文部科学省が、全国の国公立・私立大学に要請したのは「日程への配慮」と「出題範囲などへの配慮」の2つです。その具体的な内容は、以下のとおりです。
日程への配慮
当初、文部科学省では総合型選抜(昨年までのAO試験)の出願時期を9月1日からとしていましたが、2週間後ろ倒しして9月15日から出願開始となりました。また、総合型選抜・学校推薦型選抜いずれでも、臨時休校の長期化にともなう各種大会の中止・資格検定試験の中止などに配慮するよう各大学へ要請しています。
個別学力試験では、
- 追試験の設定
- 追加の受験料を徴収せずに別日程での受験に振り替え
のいずれかを必ず実施するように各大学へ要請し、新型コロナウイルス感染症に罹患した受験生の受験機会確保を強く求めています。
なお、試験実施時期に新型コロナウイルス感染症の感染拡大がみられる場合や、秋以降に高校の臨時休校が実施され卒業時期や大学入学時期が4月以降になる場合は、試験日程の変更もありうるとしています。
出題範囲などへの配慮
まず、共通テストの指定科目への配慮として、指定科目を減らす(例:地歴、公民、理科の2科目指定を1科目に減らす)ことや、指定科目以外の教科への変更(例:物理から物理基礎)を認めることなどを検討するように各大学へ求めています。
個別学力検査では、休校にともなう学習の遅れで受験生に不利益が生じないように、出題範囲などの工夫を強く要請しています。特に高校3年生で履修することが多い数学Ⅲ・物理・化学・生物・地学・世界史B・日本史B・地理B・倫理・政治経済などは、
- 選択問題を設定する
- 発展的な学習内容から出題しない
- 発展的な学習内容から出題する場合は、設問中に補足事項を記載する
などの配慮をするように強く求めています。
文部科学省の要請を受けた各大学の対応
文部科学省の要請を受けた各大学の対応は、さまざまです。
2020年9月2日現在、各大学の追試験や別日程への振り替え対応は以下のようになっています。
| 追試験を実施 | 別日程へ振り替え | 追試験と振り替え両方実施 | 検討中 |
国立大学 | 79大学 (96.3%) | 1大学 (1.3%) |
|
|
公立大学 | 66大学 (71.7%) | 6大学 (6.5%) | 4大学 (4.3%) | 21大学 (22.8%) |
私立大学 | 178大学 (30.0%) | 458大学 (77.2%) | 124大学 (20.9%) | 70大学 (11.8%) |
なお、私立大学では10大学(1.6%)が追試験も振り替えも実施しないとしています。
一方で、横浜国立大学のように学力試験の実施を取りやめ、共通テストの結果と申請書類などで合否を決める大学もあります。また、私立大学のなかには、追試験を実施するとしているものの、合否を共通テストの成績により判定するとしている大学(早稲田大学など)もあります。
選択問題を設ける・発展的な内容から出題しないなど、出題範囲に対する配慮は、国立大学60大学(73.2%)、公立大学36大学(39.1%)、私立大学301大学(50.8%)で実施するとしています。ただし、出題範囲を変更しない大学(東京大学など)もあります。
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文部科学省の要請で、大学は各受験生が不利にならないようにさまざまな配慮を検討しています。
しかし、新型コロナウイルス感染症の終息はいまだみえず、今後も臨時休校や試験日程の変更など不測の事態に備えなければなりません。
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