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入試や教科書によく出る作家に迫る!あなたはもう読みましたか?~井上荒野編~

  公開日:2018/03/22
最終更新日:2018/03/18

※この記事は約3分で読めます。

こんにちは。四谷学院の古川です。

入試や教科書によく出る作家の人物像や読み方のポイントなどを紹介するこのシリーズ。

今回は、直木賞作家の井上荒野さんをご紹介します!

大病を克服して直木賞受賞

井上荒野(いのうえ・あれの)さんは、戦後文学を代表する作家・井上光晴さんの長女として、東京都で生まれました。

子供の頃から物語を作るのが好きだったという井上さんは、1989年に『わたしのヌレエフ』で第1回フェミナ賞を受賞して作家デビューします。

その後、大病を患い、しばらく小説は執筆しなかったそうですが、結婚後に活動を再開。

次々と話題作を発表し、2008年には『切羽へ』で第139回直木賞を受賞しています。

平成30年度(2018年度)大学入試センター試験の国語の現代文で、井上さんの小説『キャベツ炒めに捧ぐ』に収録されている「キュウリいろいろ」の一節が出題されました。

井上さんは自身のツイッターに、『センター試験の自分の小説のとこ解いてみた。どうにか全問正解だった、よかった…。しかし問6とか、小説の技術的なことまで問題になるんですね。難しいよねえ。(夫も悩んでいる)』と投稿し、話題となりました。

 

井上荒野の魅力

井上さんは、人間関係を淡々と描き切る筆致が高く評価されている実力派の作家さんです。

作品の多くは、大人の恋愛を描いた物語で、扱うテーマは、不倫・死・愛情・欲望などが多いです。

どの作品も特別大きな事件が起こるわけではありませんが、どの小説を読んでも、何かとんでもないことが起こりそうな不穏さをはらんでおり、そういった独特の世界観に魅了される人も多いようです。

また、『ベーコン』や『キャベツ炒めに捧ぐ』など、「食」をテーマに大人の恋愛を描いた小説も人気があります。

人生の節目で必ず傍らにある料理と、それを食べる人々の想いを一緒に堪能できる魅惑的な物語。

そんな、読むとおなかが空く「おいしい文章」も、井上作品の大きな魅力と言えるでしょう。

 

読み方のポイント

井上作品の読み方のポイントは以下の4つです!

ポイント1.

欲望に突き動かされる人々の心情を、巧みに表現する描写に注目する。

ポイント2.

人物同士の複雑な人間関係の変化を捉える。

ポイント3.

人間の本性にじわじわと迫っていく物語展開に注目する。

ポイント4.

登場人物の発した何気ない言葉に込められた、その真意を考える。

 

代表作

『そこへ行くな』 出版社:集英社 第6回中央公論文芸賞受賞

『潤一』 出版社:マガジンハウス 第11回島清恋愛文学賞受賞

『切羽へ』出版社:新潮社 第139回直木賞受賞

『赤へ』 出版社:祥伝社 第29回柴田錬三郎賞受賞。

 

井上作品の魅力は、人間の営みを深く観察していないと描けない世界観が展開されているところです。

落ち着いた大人の文章と、大人の恋愛世界を楽しみたいという方は、ぜひ井上作品を手に取ってみてください。

 

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