勉強中の糖分摂取は集中力を下げてしまう?甘いお菓子やジュースに注意
最終更新日:2022/10/09
勉強していると、無性にお腹が空くこともあると思います。そのようなときに甘いお菓子やジュースが目の前にあると、思わず手が伸びてしまいますよね。
しかし、勉強中の糖分摂取には注意が必要です。摂り方を間違えると、眠くなったり集中力が落ちたりするため、逆効果になりかねません。
それでは、集中力を維持するにはどのようなものを口にするべきなのでしょうか。
今回は、過度の糖分摂取が集中力低下につながりやすい理由と、集中力持続におすすめの食べ物・飲み物、そして配慮すべき生活習慣について解説します。
糖分は勉強の集中力を下げてしまう?
「糖は脳のエネルギーになるから、勉強中のおやつは甘いものに決めている」という受験生もいると思います。実際、甘いジュースやお菓子、砂糖入りのコーヒー、ブドウ糖のタブレットなどを「勉強のお供」として、脇に置きながら勉強している受験生もいることでしょう。
たしかに、食べ物に含まれる糖分(ブドウ糖)は、脳の大事のエネルギー源です。そして、ブドウ糖の摂取で脳が活性化されることも明らかになっています。
しかし、甘いジュースやお菓子、ブドウ糖タブレットなどの影響で血糖値が急上昇するのは、あまり良いことではありません。
血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるためのホルモンである「インスリン」が大量に分泌されて血糖値が急降下します。そして血糖値が急激に低くなると、当然のことながら思考力や集中力は低下。イラつきもひどくなります。また、眠気やだるさを覚えることもめずらしくありません。
このように、血糖値の急変動をまねきやすい甘い食べ物・飲み物は、かえって集中力を下げてしまうおそれがあります。そのため、長時間集中して勉強したいときは、できるだけ摂るのを避けるべきでしょう。
集中力を持続させるおすすめの食べ物・飲み物
それでは、集中力を持続させるためにはどのようなものを口にすれば良いのでしょうか。ここからは、受験生の集中力維持に役立つ食べ物・飲み物を、その根拠や注意点とともに紹介します。
水
勉強中の集中力持続におすすめなのは、水です。水は脳を活性化させ、記憶力や集中力の向上に役立つとされています。
海外の研究によると、知的作業の前に水を500mL飲んだ人は、飲まなかった人に比べて14%反応時間が早くなったとのこと。この水の効果は、のどの渇きがある人でより顕著だったそうです。
もっとも、「勉強前に500mLも水を飲むのは大変」と感じる人もいるでしょう。そのような場合は、少しずつこまめに飲むようにしてください。
適量のカフェイン
「水だけでは、ちょっと……」という場合には、カフェインを含む食べ物・飲み物を軽く摂るのもおすすめです。
カフェインに眠気覚ましの作用があることはよく知られていますが、最近の研究によると、集中力や記憶力を高める作用があることもわかっています。
しかし、過剰摂取には気を付けなければなりません。
カフェインは、コーヒーや茶類などのほか、エナジードリンクやチョコレートなどにも含まれているため、気付かないまま摂取している場合もあるでしょう。
カフェインを摂り過ぎると、短期的な記憶力が低下したり脳の疲労感をまねいたりするほか、動悸やめまい、吐き気や下痢などが生じることもあります。
また、摂取するタイミングが悪いと眠れなくなることも。カフェインの作用は4時間ほど続くとされているため、睡眠を妨げないタイミングで摂取するようにしましょう。
低糖質のおやつ
小腹が空いたときは、血糖値の上がりにくい低糖質のおやつ、例えばミックスナッツやアーモンドなどがおすすめです。
特にナッツ類には、集中力を高めるとされる不飽和脂肪酸や、ビタミンB6、ビタミンE、亜鉛などが多く含まれています。また、噛むことで脳が刺激されるため、記憶力アップにも効果的です。
ただし、ナッツ類は食べる量やタイミングに注意しなければなりません。
ナッツ類は脂質の量が比較的多いため、食べ過ぎはNGです。腹持ちが良いので、一度にたくさん食べるのではなく、少しずつ食べるようにしましょう。そして、寝る直前に食べるのも避けなければなりません。これは、消化管の働きが活発になって、睡眠が妨げられるおそれがあるためです。
普段の生活習慣への配慮も大事なポイント
勉強の集中力を高めるためには、普段の生活習慣にも配慮しなければなりません。なかでも特に大切なのが、「睡眠」と「食事」です。
睡眠が十分に取れていないと疲れがたまりやすくなるため、勉強に集中できなくなります。また、睡眠は知識の定着にも重要な役割を果たしているため、学習効果を上げたいならば睡眠をしっかりとらなくてはなりません。
そして、食事もまた、睡眠と同じくらい大切です。
毎日の食事は、3食規則正しく摂りましょう。特に大切なのは朝食です。朝食を食べないと、昼までエネルギー不足の状態で過ごすことになります。血糖値が上がらず、思考力も集中力も低下したままなので、受験生にとって大きな痛手になります。
しかも、大学入試は午前中から始まります。朝食を摂る習慣がない人は、今からでも遅くないので、少しずつ体を慣らして受験に備えましょう。
このように、集中力が持続しない原因は、勉強中のお菓子やジュースだけではありません。「最近、集中力が落ちている」と感じる場合は、普段の生活習慣も振り返ってみましょう。
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